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秋・冬に悪化する慢性腰痛 - 秋冬1
秋冬は乾燥と寒涼の季節です。
体もその影響を受け瑞瑞しかったお肌もカサツキ・皺も見られるようになり縮む傾向になります。筋や筋肉も同様で動きが硬くなってきます。そこに寒涼の外気の影響を受けると痛みの訴えが多くなってきます。
ウォームビズを取り入れ乾燥と寒涼から、からだを守りましょう。
腰はニクヅキ(月)にカナメ(要)と書くようにからだの要となる重要な部位です。
腰痛は一度起きると再発したり慢性化することもあり、予防的な治療が大切です。
西洋医学的にはっきりした原因が解からず、自分でも思い当たるふしがない痛みが日常的には、多いように思います。特に、
1. 中年以降に発症した
2. 腰以外に痛みがない
3. 安静時には痛みが軽いか感じない
4. 歩いたり階段を昇り降りすると痛みが強くなる
5. 気候変化で痛んだり加重する
6. 経過が長くなかなか治らない
7. 炎症性の症状はほとんどなく、温めると痛みが和らぐ
などの方は残念ながら老化による痛みで鎮痛剤や消炎剤効果がないばかりか害になることもあります。
漢方では腰は「腎の府」といわれるように腰は腎と密接に関係していると考えていて、加齢による腰痛は勿論、ギックリ腰や若い人の腰痛にも必ず腎が関係していて、腎の働きに異常(腎虚)があれば、必ず腰に症状が現れ、慢性的に重だるく、うずくような痛みを感じるようになります。

漢方では腰痛の原因を
(1) エネルギーや栄養がなどの流れを妨げるものがあるために腰にその活動の源であるエネルギーや栄養素が届かない
(2) 老化(加齢)や過労により、エネルギーや栄養が不足して腰にその活動源であるエネルギーや栄養が届かない
からと考えていますが、実際は(1)と(2)の混合型が最も多く来店されます。 又、痛みの性質も人それぞれで(1)重だるく痛む(2)刺すように痛む(3)張ったように痛む(4)引きつるように痛む(5)冷えて痛む(6)熱感があり痛む(7)綿綿と痛むなどの表現で訴えをお聞きすることがりますが、慢性の場合は(1)、(3)、(4)、(5)、(7)の痛み方が多いように思います。
秋冬に多い症状と改善法 - 秋冬2
(1) 「重く痛む」は
  胃腸機能低下(脾の運化)や腎の機能低下(腎虚)で生じた過剰な水分がからだに停滞している。
  雨の前に症状がでる。茯苓、白朮、蒼朮などで胃腸機能を高め余分の水を出して改善します。
(2) 「冷えて重く痛む」は
  過剰な水分の停滞に寒さによる冷えが加わった状態に多い。
  さすったり温めると楽になり、雨の前に悪化する。
  肉桂、麻黄、乾姜、附子などでからだを温め茯苓、白朮、蒼朮などで胃腸の働きを高め余分の水を出して改善します。
(3) 「ひきつるように痛む」は
  腎の働きとともに肝機能に問題があると寒冷の刺激が引き金となって腰痛が起こることがあります。
  この場合、腰痛とともに男性は内股の付け根が、女性では会陰がひきつるように痛みます。冷えに対する反応も極端で、冷えたものに少しでも座っただけで発症します。桂枝、生姜、細辛、呉茱萸、当帰などで補い温めて患部にエネルギー・栄養物を送り改善します。
(4) 「夜間に痛みが強くなる」は
  肝の働きが落ちて血液の成分が不足している場合に、冷えや湿気が加わるとエネルギーや血液のめぐりが悪くなり、やがて血液が滞るようになる、この時期に発症します。
  当帰、芍薬、地黄、川芎などの血を補うことを主に血の滞りを改善する生薬や、冷え、過剰な水を除く生薬を配合し改善を図ります。
(5) 「重だるい慢性痛」は
  年配の人に多く腎そのものが衰えている場合に多い訴えです。
  若い人でも精神的・肉体的な過労、性生活や食生活の不摂生などが続くと、腎が一時的に衰えて重だるい腰痛が起こることがあります。
  地黄、山薬、枸杞子、山茱萸などをベースに冷える人は肉桂、附子を加えて温めて陽気を補います。
  薬以上に休養と規則正しい食生活は何よりも大切です。
重くつるような腰痛の患者さん(1) - 秋冬3
2004年4月、H・Mさん59歳の男性が腰痛で来店されました。
痛みはベルト下~右下肢に及び、病院に2ヶ月間通っている。X線での異常は無く、ボルタレン座薬で痛みを凌いでいた。
薬効が切れると、こむら返りのときの重くつる感じの痛みや歯の治療時の刺すような痛みになり一向に改善されない。
濃い味の食べ物を好み、晩酌は冬でもビール1リットル、氷入りのお茶をよく飲む。暑がり、汗かき、のぼせ症で、体がほてるのでパジャマのズボンははかない、靴下もなるべくはきたくない。
舌を見せていただくと形は大きく、黄白色の苔があるなどでした。
この方の場合、からだに過剰な熱と水の存在は明らかであり、これらがエネルギーや栄養分の流れを悪くし、患部に基本物質の不足を生じさせた。
刺すような痛みもあることから血の滞りもあるので、治療はからだの余分な熱と水を取りのぞき、血の滞りを改善する漢方薬を飲んでいただいた。
3日目頃からボルタレンの使用回数が減って、15日目に来店時は漢方薬のみで痛みが楽になってきている。2ヶ月継続。
食養生を主に生活習慣の改善をお願いし、几帳面な性格なので後養生薬として抗ストレス薬と補腎剤を継続していただいた。
重だるい痛みの腰痛患者さん(2) - 秋冬4
Sさん60歳女性、BMI23.
2004年秋頃から自然発生的に腰に痛みを感じる。 痛みはそれ程でなく、風呂に入ると楽になり、忘れることもあり、シップなどで様子をみていた。
2005年7月庭の草取りをして、無理をしたのか、ベルトラインの背骨の辺が重だるく痛むようになった。掃除機のかがみ仕事や、中腰の姿勢で痛みを強く感じ、気が晴れないと来店された。
舌は胖大で血色は悪く白苔が中央にある。
舌の状態などから老化によるエネルギーや血の不足(気血不足)の上に血の滞りも診られるので老化による(肝・腎の働き不足)気血を補う独歩丸、腎の水処理能力を高める牛車腎気丸、血の滞りを改善する桂枝茯苓丸を服用していただき、背骨の周りの血流を改善し栄養分を行き渡り易くして筋骨の強化を図りました。
約1ヶ月で不快症状は消滅。
この方のように基本物質の不足(気・血・津液・津)は慢性化しやすく、腰に負担のかかる仕事が引き金となり思わぬ痛みを引き起こします。
森光子さんの頑張りの源、スクワット体操を徐々に取り入れることをお話しました。
夏の暑さと皮膚病 -紅いにきび・吹きでもの-
季節の植物 この季節、電車で移動中、若い女性の顔に花が咲いたように紅いボツボツとした吹きでものを目にします。何か治療をしているのでしょうか?治らずあきらめているのでしょうか?職業柄、気になって仕方ありません。
ちょっと声をかけたくなりますが変なオジサンに見られるのも・・・・と思い視診と治療法の勉強をさせていただいています。 皮膚病を考える上で漢方では「皮膚は内臓の鏡」と表現していて、皮膚病の原因は内臓機能のバランスがとれていないと診ています。特に紅い皮膚病の場合からだの中の熱処理がうまくいっていない人に多く、熱過剰の状態であり漢方だけの独特な考え方で「血熱」といっています。
血熱とは血の病的状態の一つでありほてりや発熱などの熱を思わせる症状の他に紅みのある発疹、紫班、出血などの「血」(けつ)の症状がみられます。この季節に特に悪化するもの「血熱」にさらに暑さがプラスされるからです。
季節の植物 このような場合、皮膚科ではステロイド剤や抗生物質などが投薬されていますが、からだの中に原因があっての発症ですから、外用薬では治らない場合が多いように思います。
漢方では、からだに「停滞過剰」の熱を冷やす薬をベースに、紅く化膿していれば熱毒を解毒する薬、生理時に悪化するようなら西洋医学にはないすばらしい漢方の考え方の活血化瘀薬を処方したりして、短期に改善することができます。
◎血熱になる原因:
「食生活の乱れ」「ストレス」「生活習慣の乱れ」「ウィルスやバイ菌などの侵入」などです。
これらの原因が組み合さることによって血熱につながるのです。
◎血熱にならない養生法:
1. 脂っこいもの、辛いものの摂りすぎに気をつける。
2. からだを冷ます物を摂るようにする(キュウリ ナス トマト ニガウリなど)
3. ストレスを溜めないように運動などで発散を心懸ける。
4. 炎天下の外出を控える。
5. 睡眠を充分とる。
漢方の知恵で早く治してオシャレな秋を楽しみましょう!!
高温多湿の気候と痛み 病院で治りにくい ひざの痛み
太平洋高気圧の支配下にある日本の夏は湿気を伴った暑さが特徴です。この外気の湿気と暑さが、私どものからだに様々な影響を与え病気を引き起こします。
私達のからだは4つの基本物質であるエネルギー(気)などや、栄養物(血)など、潤いの体液(津液)、ホルモン(精)など不足したり滞ることもなく循環していればからだは健康であるといえます。
季節の植物 時として、その巡りを妨げるものがストレスなどの感情であり、又自然界の寒暖など気候や気圧の変化であったり、食事の不摂生、過度の疲労、外傷などが大きな影響を与えています。
最近、日本の夏は温暖化の影響などでしょうか暑さも厳しく、その期間も長いように思います。高温多湿の陽気をからだに受けて基本物質の流れが悪くなり腰や膝を痛めて、なかなか治らないと嘆いている人が多く見られます。
7月中頃の日、68歳のA子さんが足をひきずりながら来店されました。4月15日頃から膝が痛くなり、歩くのが辛い、階段は一段一段手すりにつかまらないと歩けないということで元気がありません。
2ヶ月間病院に通ったが鎮痛剤で胃をやられ、食欲もない、シップでかぶれ、水を抜いてもほとんど改善がみられなく、これはダメか思い仕事を辞めてしまった。仕事仲間から紹介されて来店。
自覚症状を詳しくお聞きすると重くだるい痛みで患部が熱っぽい、膝裏が少し腫れている、右足をかばって歩いたので最近左ひざも痛み出した。暑がりで汗かきとのこと。舌診はボテッとして大きい、中央に白黄色に苔がある。
痛みの原因は
1. からだに余分なものが邪魔をして流れを悪くしている場合(不通則痛)
2. からだに必要な物質が不足して流れが悪い場合(不栄則痛)
と考えます。
この方の場合夏の湿気や暑さと、からだの余分な水分と熱がからだの基本物質の流れを悪くし、又、年齢的に毎日立ち仕事で働いているということから過労による物質の不足も考えました。
治療薬は余分な水分を取り去る薬とからだの熱を冷やす薬、栄養物質を補う薬を飲んでいただくことにしました。
季節の植物 7日目に電話をいただき非常に楽になったと明るい声で報告がありました。15日目に来店、階段も楽に歩けるし痛みもほとんど感じないとすっかり元気な様子でした。その笑顔に会うと漢方を勉強してよかったとつくづく思います。早い効果にビックリで今後は栄養物質を補う薬を主に続けていただく予定です。
食養生として熱を生みやすい水分や甘味の摂り過ぎに注意し、からだの熱を取る夏野菜や緑豆を多く摂るようにお願いしました。
病院でもてこずる老化を伴った痛みに鎮痛剤はほとんど無効で漢方の考え方の基本物質を補い、余分なものは取り去ることで思いもかけぬ速さで改善されることを多数経験させていただいています。
足腰を元気に気ままに歩いて楽しい人生を送りましょう!!
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